江戸木目込人形
Edo Kimekomi doll construction method
江戸木目込人形について
- 江戸木目込人形とは
- 1740年ごろ、京都の上賀茂神社で祭事用柳箪(奉納箱・賽銭箱)を作った職人が、残った木片でお人形を作ったのが始まりとされます。彫刻作品の様に作り手の感性がお人形の形に現れるのが特徴です。小さくても品があり、飾る場所を選びません。伝統的工芸品
- 伝統的工芸品とは
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経済産業産業大臣指定伝統的工芸品
伝統的工芸品産業の振興に関する法律によって指定された工芸品で、手作業で作られる、伝統的技術や材料を使うなどの要件を満たし、100年以上の歴史を有するものが指定される。
江戸木目込人形の製造工程
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原型作り
お人形の原型は粘土で作ります。出来上がった原型を型取りして出来た型を「かま」と言います。
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かま詰め
「かま」に桐の粉としょうふのりを混ぜた「桐塑」という木材の粘土の様なものを詰めます。
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ぬき
「かま」から型抜きした「桐塑」を抜き出します。
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木地こしらえ
よく乾燥させ、生じた細かい凹凸やひびを「桐塑」で埋めたり、やすりで整えたりしてきれいな状態にします。
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胡粉塗り
「胡粉」(貝殻を焼いて作る白色の顔料)を塗りることで、木地の変形を防ぎ、頑丈にし、表面を滑らかにします。
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筋彫り
布を木目込むための溝堀り(筋彫り)をします。
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木目込み
溝に糊を付け、布地を「ヘラ」などで溝に入れ糊付けします。この工程を「木目込み」と言います。
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面相書き
面相筆という極細の筆を使い、墨と紅(ベニ、赤い顔料)を使いお人形のお顔を描きます。
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頭付け
木目込みをした胴体に、頭(かしら)や手を取り付けます。
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仕上げ
髪をブラシで整え、全体の確認をして完成です。