江戸節句人形
Edo sekku doll construction method
江戸節句人形について
- 江戸節句人形(衣装着人形)とは
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江戸でのお人形作りは京都の影響を受け江戸時代初期に始まりました。
独自の発展を遂げたのは幕府が贅沢を取り締まったためであり、職人は創意工夫を重ね、自然な色合い、渋好み、小さくても高品質なお人形が生み出されました。
お人形に衣裳を着せた「衣装着人形」や端午の節句に飾る甲冑もここに含まれます。伝統的工芸品。 - 伝統的工芸品とは
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経済産業産業大臣指定伝統的工芸品
伝統的工芸品産業の振興に関する法律によって指定された工芸品で、手作業で作られる、伝統的技術や材料を使うなどの要件を満たし、100年以上の歴史を有するものが指定される。
江戸節句人形(衣装着人形)の製造工程
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頭作り
木彫りや粘土での塑造によってお人形の頭(かしら)の原型を作ります。
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寸法出し
頭に合わせて、胴体・衣裳の寸法を決めます。
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裏打ち
仕上がりが美しい形になる様、衣裳の寸法に合わせて切った和紙を裂地の裏から張り付けます。
この時、布としての風合いを損なわないよう和紙の辺だけを糊付けする「袋貼り」という貼り方をします。 -
裁断・縫製
裏打ちした裂地を裁断し、衣裳の形に縫い合わせます。
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胴作り
稲わらを纏めてお人形の胴体になる「ワラ胴」をつくり、そこに手足を取り付けます。
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着せ付け
手足の付いた胴に縫製した衣装を着せ付けます。
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振り付け
イメージするお人形の姿に合わせて、手足を振り付けます。この工程でお人形の姿が決まるため重要な工程です。
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面相書き
面相筆という極細の筆を使い、墨と紅(ベニ、赤い顔料)を使いお人形のお顔を描きます。
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頭付け
胴体に頭を取り付けます。
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仕上げ
髪の毛など全体を整え、確認をして完成です